はじめての南アルプス

実際のところ南アルプスは北アルプスなどに比べて難易度が少し高めになる。
しかしその分、登った後の達成感はひとしおである。絶景を楽しみたい方にはとにかくオススメしたい。
北アルプスとは違った、重量感が南アルプスおn特徴である。
今回は南アルプス入門編として、仙丈ヶ岳をメインに甲斐駒ケ岳を紹介したい。

仙丈ヶ岳

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仙丈ヶ岳より甲斐駒ケ岳を望む

仙丈ヶ岳はその優美な姿から南アルプスの女王と呼ばれる。アクセスは比較的良く、登山道入り口となる北沢峠までバスが出ている。
北沢峠周辺には3つの山小屋があるため、ここを起点に仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳に登ることができる。
山小屋は完全予約制で、予約なしで行っても泊めてくれないので注意しよう。

仙丈ヶ岳の特徴は頂上までゆったりとした尾根沿いの登りである。天気がいい日は、甲斐駒ケ岳、北岳、間ノ岳が望める。
仙丈ヶ岳をすぎた所に仙丈小屋があるが、それ以外に山小屋など退避出来る所はない。天気が悪い場合、尾根沿いは非常に風が強くなる。
自分の実力に応じて中止や撤退を考えた方が良いだろう。

頂上からは北岳、甲斐駒ケ岳、間ノ岳をはじめ富士山まで見渡せる。甲斐駒ケ岳の猛々しい姿を見ると、薮沢カールを抱えた仙丈ヶ岳が女性的を言われる理由も分かるだろう。
下山はピストン(来た道を戻る)で良いが、馬ノ背尾根を経由して薮沢から下山するのも良いだろう。

全体的に行程が長いので、早朝に北沢峠を出発する日程を組みたい。

登り:4時間50分
下り:3時間30分

甲斐駒ケ岳

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花崗岩の岩をむき出しにし、南アルプスにそびえ立つのが甲斐駒ケ岳である。
仙丈ヶ岳とは対照的に、急峻な登りで一気に標高を稼ぐ。

六万石をすぎた辺りから、岩がむき出しになるため、慎重に歩きたい。
頂上からはご褒美と言わんばかりに360℃ぐるっと八ヶ岳、日本アルプスの姿が望める。

天気が悪い場合は退避する所がないので、撤退などの方法も念頭に入れておいた方が良い。
前日の仙水小屋まで、歩いて翌日甲斐駒ケ岳の頂上に行くようにすると、日程にも余裕がでて良いだろう。

双子山を経由するコースを使えば、目指すべき甲斐駒ケ岳が見えるのは圧巻である。

登り:約5時間(双子山経由)
   約5時間10分(仙水峠経由)
下り:約3時間30分(双子山・仙水峠経由共に)