このページでは、その4つのコースについて紹介し、読者の皆様のコース選びの参考にして頂きたい。コースの組み方としては、登り口と下山口が同じピストン(往復)が基本ではあるが、交通手段に都合がつくなら登りと下りでコースを変えるのもあり。景色の違いを楽しめるだろう。また、富士宮口以外のコースでは混雑を防ぐため登山道と下山道が分かれているので事前に地図で確認し、標識をしっかり見ながら下山するよう注意しよう。
※記事中の参考タイムは、個人の体力やその日の天候に応じて変わってくるので、時間には余裕を持ってスケジュールを立てよう。
・吉田口
・須走口
・御殿場口
・富士宮口
・お鉢巡り(頂上を1周)
■吉田口(よしだぐち)初心者にオススメ!!
高低差:1405m
登り:6時間30分
下り:3時間50分
富士山で最もメジャーなコース。コースが最も整備されていて、小屋の数も富士山の中でも最も多く、登山プランが立てやすいのが嬉しい。
富士山登山がはじめてという読者は、まずはこのコースを選べば安心だろう。本八合目からは須走口と合流するため、朝日前は混雑が予想される。筆者も大渋滞のために前に進めず、頂上目前で朝日を迎えた事もある。余裕をみた行程を組んだ方が良いだろう。
■須走口(すばしりぐち)
高低差:1740m
登り:7時間
下り:3時間40分
ダイナミックな登り下りが楽しめる、富士山の中でも楽しく登山が出来るコース。なんといっても、特徴は下りの砂走り。細かい岩がくだけて砂のようになった斜面を、滑るように下る事ができて、爽快感がある。砂走りの下山道は、道幅がそれほど多くないので、あまりスピードを出すと危ないので、周りの登山者にも注意しながら丁寧な下山を心がけたい。砂が登山靴に入らないように、スパッツは必ず持って行こう。
■御殿場口(ごてんばぐち)
高低差:2260m
登り:8時間15分
下り:4時間30分
高低差、上り下り時間のどれをとっても最も長いコース。多少は経験者向きと言えるかもしれないが、しっかりした装備と計画であれば初心者でも登れるだろう。そして、このコースの魅力は下山で使用する大砂走り。一歩で2m〜3mほど一気に下る事ができる。その気持ちよさは、長時間歩いたご褒美といったところ。須走口コースの砂走りよりも幅が広く、他の登山者を気にせず心置きなく疾走することができるだろう。このコースを選択する場合には、コース途中の小屋に一泊する予定をたて、無理をしないで登るように。
■富士宮口(ふじのみやぐち)
高低差:1330m
登り:5時間45分
下り:3時間45分
標高2390mからスタートできる、富士山頂上にもっとも早くつく事が出来るコース。過去には、現在の皇太子殿下もこのコースを登られたことがあるそう。但し、いい事ばかりではない。他コースより傾斜が若干きついので、高山病に気をつけるためにも、はやる気持ちを抑えてゆっくりと登って行きたい。
■お鉢巡り
高低差:76m
一周:1時間30分
4大コースのどの頂上からも行く事ができる、富士山の火口を一周できるコース。富士山の頂上について、余裕があるなら是非足を伸ばしてほしい。剣が峰こそ、富士山で最も標高が高い地点(3775.6m)になる。また、中央の火口と富士山から見える雲上の景色は、頂上についた者しか味わえない。浅間大社(せんげんたいしゃ)では、夏期限定で郵便局が開設されており、富士山限定の消印を押してくれる。家族や友達にだすのもオススメ。